Frank-Cachet E-Book

“Frank Yoshida”の原点がここにある。コミュニティーサイト"E-Amigo"で更に繋がる文芸の輪。


【テーマ(思い出)】短編小説『税金兵衛』投稿完了!

xmasprep15_large.jpg

インターネット出稿短編小説


「短編小説『税金兵衛』ですが、加筆・修正の上、本日2007年11月2日、インターネット短編小説公募に出稿致しました。出稿条件の関係上、“立ち読み”部分だけ掲載しておきます。ご了承願います。今後もブログ上で、"Frank Novels"を連載していきますので、今後ともご愛読頂けます様、宜しくお願い申し上げます」

Frank Yoshida

(1)〜実家〜


「どないしたんや、ボーッとして」
 今年83歳になる父が、痰の詰まったガラガラ声で訊いた。
 3年ぶりに実家に帰った僕は、つっけんどんな父の言い方を懐かしく感じた。
 20度ほど傾いた座椅子に凭れ、30センチの至近距離で斜交いでテレビを見ている父。敷いた座布団が3、4ヶ所、落とした煙草で焦げている。テレビと僕を見る眼を使い分け、僕には焦点の合わない父親像を見せている。
 独り住まいの父を気遣って訪ねたつもりだったが、逆に気を遣わせてしまった。
「え?…あぁ、お茶でも淹れようか?」
 耳が遠くなった父に、身振りで伝えた。
 父は口をへの字に曲げて、小さく首を縦に振った。

 20年前、母を肺がんで亡くした。
 それまで両親と3人暮らしだったが、母の死と同時に僕は一人住まいを始めた。好き好んで父をひとりにしたわけではなく、父自らが僕の独立を切り出した。
「もう自分でやっていけ」
 そう言われた時、僕は父が精神的におかしくなったのかと思ったが、今になってやっと父の気持ちが分かるようになった。父は僕との生活より、母との思い出を選んだ。

  (中略)

ブログランキング

テーマ:誰かへ伝える言葉 - ジャンル:小説・文学

  1. 2007/11/03(土) 23:08:41|
  2. 「税金兵衛」

プロフィール

Frank Yoshida

Author:Frank Yoshida

国際ビジネスコンサルタント


サーチエンジン

Google

最近の記事

皆様からの投稿

カテゴリー

Webmaster

リンク

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

Powered By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ